ハラスメント対策協会事務局

ハラスメント相談を受ける場合の注意点

◆ハラスメント相談を受ける場合の注意点

 ハラスメント相談窓口の業務は、あらかじめ企業の実情に応じてマニュアル化しておきます。

 相談を受けたときの手順、相談の受け方、相談後の業務フロー等も必要です。

 面談時の記録用紙等も、使いやすいようにフォーマットを決めて用意します。

相談員にはロールプレイ等による研修を行い、スムーズに対応できるように備えます。

 そして、相談を受ける場合は以下のような点に注意しましょう。

(1)話に集中する

 相談者の話を聴きながら、相談者及び行為者に関する他の情報や、

 その後の進め方等の別なことを考えてしまうと、

 重要なポイントを聞き逃してしまうことがあります。

 面談中は話に集中し、他のことを考えないように十分注意します。

(2)自分の経験に照らし合わせない

 相談者の話について、相談員自身が過去に体験したことに

 類似している等と考えてしまうことがあります。

 自身の同じような体験を伝えること により相談者の共感を得られる

 可能性がある一方、置かれた環境や感じ方は人それぞれに異なるため

 「あなたとは状況が違う」とか

 「これまで話したことが理解されていない」等の

 相談者の不満や不信を招くリスクがあります。

 このようなリスクを防ぐため、相談員は自分の経験と重ねて評価することは避け、

 相談者の話に集中する必要があります。

 (3)相談員の意見は控える

 相談員は話を聴く役割に徹し、

 事案に対する自分の判断や意見は述べないようにします。

 不用意に意見を述べてしまうと、会社の公式見解と受け取られるリスクや、

 発言内容によっては相談員から 2 次ハラスメント被害を受けた

 等の主張に繋がる可能性があります。

 相談者には事案の対応に関する進め方(調査→判断→処分その他の措置等)

 について説明し、会社としての見解は後日改めて伝えるようにしましょう。

    21