パワハラ指針の解説



令和2115日に、パワハラ防止法(労働施策総合推進法)に基づくパワハラ指針(事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針)が公表されています。



まず、職場のパワーハラスメントとは何かという定義について、指針では以下の3つを満たすものとしています。


●職場において行われる.....

1.優越的な関係を背景とした言動であって

2.業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより

3.労働者の就業環境が害されるもの


この定義では3つの要素が揃っていない場合は法令上のパワハラに該当しないものとなります。業務上で上司が部下を指導することは労務管理の一環ですし、時には厳しい指導が必要な場合もあることから定義はやや限定的な設定になっています。


指導とパワハラの境界として、指針では「業務上必要かつ相当な範囲を超えた」ものとしていますので、必要かつ相当な範囲についての判断が少し難しいですね。


例えば「部下をいじめてやろう」という気持ちで厳しくする事は業務上必要な範囲ではありませんし、「暴力や無視」などは指導として相当の範囲を超えたパワハラになると考えられます。部下を育てようという愛情をもって、穏やかに指導しましょう。



パワハラには様々なケースがありますが、指針では以下の6つ(類型)の代表例が示されています(あくまでも代表例であり、これ以外の場合もパワハラに該当するケースはあります)。


1.身体的な攻撃

 殴る、蹴る、物をぶつける等


2.精神的な攻撃

 人格を否定するような暴言、必要以上に長時間の叱責、相手を罵倒する内容のメール等


3.人間関係からの切り離し

 仕事から外す、隔離する、無視する等


4.過大な要求

 できるはずのない無理な仕事を命ずる、正当な理由なく過酷な仕事をさせる等


5.過小な要求

 労働者に仕事を与えない、能力や経験が活かせない単純作業だけを命ずる等


6.個の侵害

 いやがらせのために仕事と無関係なプラベートなことを執拗に話題にする等



そして、この指針では事業主に雇用管理上講ずべき措置が義務付けられました。

雇用管理上講ずべき措置には、以下のようなものがあります(大企業は2020年6月より、中小企業は2022年4月より義務化)。


★事業主の方針等の明確化及びその周知・啓発

パワーハラスメントを行ってはならない等の方針の明確化と周知徹底、研修などの実施、パワーハラスメントを行った場合は厳正に対処するという方針や規定の整備と周知など


★相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備

相談窓口を設ける、相談窓口の担当者向けマニュアル整備や研修等

職場におけるパワーハラスメントに係る事後の迅速かつ適切な対応

迅速な事実関係の確認、被害者への配慮、行為者への措置、再発防止等


★1から3までの措置と併せて講ずべき措置

相談者・行為者のプライバシー保護、都道府県労働局へのパワーハラスメントの相談等に関する不利益取扱いを行わないことの定めと周知等



各企業においては、こうした措置にしっかり取り組むことによってパワハラ対策を推進することができます。


一過性の取り組みではなく、継続的にパワハラを含めた職場のハラスメント対策を行うことが大切です。


誰もが安心して働ける、ハラスメントのない職場づくりを実現しましょう。


(ハラスメント対策協会事務局より一言)

・職場のハラスメント対策を推進する役割を担う人材として、

「ハラスメント対策アドバイザー」資格の認定講座を予定しています。


また、パワハラ防止措置に関する講義と、ハラスメント対策アドバイザー資格講座のご案内を含めた事前セミナーを開催予定です。近日中に募集のご案内を行いますので、よろしくお願いいたします。


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